自己破産

自己破産すると官報に掲載される【個人情報】と考えられるリスクとは

プロモーションが含まれています

官報

自己破産で官報に載る個人情報は?

自己破産官報掲載

官報に掲載される個人情報

自然人が自己破産の申立をして破産手続開始決定や免責許可決定が下りると、破産者の情報が官報に掲載されることになっています。

掲載される内容は、

  • 主文
  • 決定年月日時
  • 集会の日時
  • 担当の裁判所

などです。

破産管財人が指定される破産事件の場合は、破産管財人に選任される弁護士名も掲載されます。

自己破産で官報に掲載される内容の内、個人情報に該当するものは、

  • 住所
  • 氏名

です。

本籍地や生年月日、マイナンバーなどが掲載されることはありません。

官報とは?

官報は、法律制定の告示などを掲載する政府発行の機関紙です。

官報は、法律、政令、条約等の公布を国民に広く知らせる役割を果たしています。

官報の記事は、

  • 公文
  • 公告

から構成されています。

公文は政府や各府省などが交付する文書です。

公告は国や各府省、特殊法人、地方公共団体などからの告知です。

公告の内、裁判所の公告には、公示催告、除権決定、破産(手続開始決定・免責許可決定・配当公告)、再生、会社更生関係などがあります。

前の住所も掲載される

自己破産の申立てをする人の中には、現在住んでいる住所と、住民票上の住所が違うという人もいます。

そのような場合、官報に掲載される住所として、

  • 現住所
  • 住民票上の住所

の二つの住所が併記されます。

また、引っ越しや転居のために、借金をしていた当時の住所(債権者に知らせている住所)と、現住所が違う場合もあります。

この場合も、現住所と共に、「前の住所」が官報に掲載されることになります。

旧姓が掲載されることもある

自己破産の申立てをする人の中には、結婚や離婚などの事情から、「氏」に変更がある人もいます。

借金をしていた当時と現在とで、氏に変更があるという場合には、官報に「旧姓」が併記されることがあります。

また、通称名をもっている在日外国人の方が、通称名で借り入れをしたことがある場合も同様です。

自己破産の申立てをする人が、通称名で借金をしたことがある場合、官報には、本名と通称名が併記されることになります。

自己破産で個人情報が官報に掲載されるリスク

自己破産官報掲載

個人情報が官報に掲載されるリスクは?

自己破産すると官報に個人情報が掲載されますが、そのことで、破産した人に何らかの不利益があるのでしょうか?

どんなリスクが考えられるか見ていきましょう。

自己破産が世間に知られる?

自己破産することで官報に個人情報が掲載されても世間に知られるリスクは少ないと考えられています。

官報は誰でも見ることができ、誰でも購入できるものです。

全国には官報が所蔵されている公立の図書館や、大学の図書館がありますし、全国の官報販売所で購入することもできます。

現在では、インターネットのホームページで、インターネット版官報も見ることができます。

インターネットでは、直近30日分の官報(本紙、号外、政府調達等)が無料で閲覧できるようになっています。

しかし、一般の人で、官報を購読したり、定期的に見たりしているという方は多くありません。

そのため、自己破産をして官報に個人情報が掲載されているからといって、自己破産したことが世間に知られてしまうというリスクはまずないとの考えが一般的です。

自己破産はバレる?内緒で申し立てすることはできないの?

官報掲載でヤミ金から融資勧誘される

自己破産で官報に個人情報が掲載されるリスクとして注意したいのが、ヤミ金から融資勧誘されるリスクです。

なぜなら、ヤミ金業者は官報で破産者の情報を見ているからです。

先述のように、一般の方で官報を見ている人はそう多くありませんが、ヤミ金業者は官報を見ていて、掲載されている個人情報を利用しようとします。

具体的には、ヤミ金業者は、自己破産した人に対してダイレクトメールを送りつけ、融資勧誘を行っています。

自己破産した破産者は、信用情報機関に事故情報が掲載される(ブラックリストに載る)ため、銀行や正規の金融業者はお金を貸してくれません。

また、自己破産すると、保有しているクレジットカードは使えなくなり、一定期間は、新たにクレジットカードを作ることもできなくなります。

ローンを組んで物を購入することも一定期間はできません。

そのため、お金の融通に困った破産者の中には、ヤミ金からの融資勧誘に乗ってしまう人が少なからず存在するのです。

銀行や正規の金融業者からお金を借りることができないのですから、お金を貸してくれるのは、もうヤミ金しかないのです。

一旦、ヤミ金業者から借り入れしてしまうと、ヤミ金業者同士の横のつながりで個人情報が伝わり、別のヤミ金業者からも、どんどん融資勧誘が届くようになります。

ヤミ金から借り入れすると、返済できなくなったとき、嫌がらせや、執拗な取り立て行為に苦しめられることになるので、違法業者から借り入れすることのないよう十分注意することが必要です。

万一、ヤミ金業者から借り入れしてしまった場合には、できるだけ早く、弁護士等に相談し、早期に解決することが望ましいです。

ヤミ金被害は初期対応を誤ると解決が困難になるケースが少なくありません。

自己破産したことで、せっかく借金がゼロになったのですから、新たにヤミ金との関わりを持たぬよう注意したいところです。

-自己破産