自己破産

自己破産のメリットとデメリット

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自己破産のメリットとデメリット

現在保有している資産や、今後の収入見込みを考慮に入れても、返済していけそうにない負債を抱えてしまい、家計が破綻してしまっている場合、自己破産を考慮に入れます。

多重債務で苦しんでいた方の多くは、自己破産をすることで、経済的な生活の立て直しをして、新たなスタートを切っています。

しかし、自己破産にはメリットばかりでなく、デメリットがあることも確かです。

自己破産のメリットとデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

自己破産メリットデメリット

自己破産にはどんなメリットデメリットがあるの?

自己破産のメリット

自己破産のメリットは、免責決定を得ることが前提ではありますが、借金をゼロにすることができるところです。

残った債務の支払義務が免除されるので、今後の生活を立て直して再スタートする点で、最も有利な手続きと言えます。

個人再生手続きや任意整理手続きのように、3年間分割弁済を続けなければならないということもありません。

自己破産体験談|平野貴子さんの場合

強制執行を止めることができる

借金問題に苦しんでいる方の多くは、すでに、債権者から、給与の差押など、強制執行を受けているケースがほとんどです。

そのような場合でも、自己破産であれば、破産手続開始決定が下りれば、強制執行を止めることが可能となります。

裁判所の下で債務整理ができる

例えば、当事者同士の話し合いで債務整理を進める任意整理の場合、和解案に納得しようとしない強硬な債権者がいても、強制力を持って従わせることができません。

しかし、自己破産であれば、強硬な債権者がいる場合でも、裁判所の下で債務整理ができるので、強制力を持って従わせることができます。

自己破産のデメリット

自己破産のデメリットは、様々な制約を受けることです。

借金をゼロにすることができるという大変大きなメリットがある反面、いろいろなデメリットもあるのが自己破産です。

どんな影響を受けることになるのか、弁護士に債務整理の相談をする際には、しっかり確認しておきましょう。

自己破産のデメリットとして代表的なものに次のようなものがあります。

資格職業の制限を受けるデメリット

破産手続が開始されると、一定の資格・職業制限を受けます。主に、他人のお金や財産を扱う仕事(業務)について制限があります。

例えば、警備員、質屋、生命保険募集員などにはなれません。破産法以外の法律で資格制限を受けることになります。

但し、免責許可決定を受けて確定すれば復権し、資格・職業制限はなくなります。

居住制限

破産者は、破産手続き中、裁判所の許可を得なければ、居住地を離れることはできません。

「居住地を離れる」とは、転居だけではなく、2泊以上の旅行や出張も、「居住地を離れる」行為に含まれるとされています。海外旅行は1泊でも裁判所の許可が必要です。

裁判所の許可を得ずに転居すると、免責不許可事由になってしまいます。

管財事件になると、破産管財人の同意も必要となります。

通信の秘密の制限

管財事件になると、破産者に対する郵便物・電報については、破産管財人宛てに転送されます。

破産管財人はそれを開披することができますから、破産者は通信の秘密の制限を受けることになります。

転送が終了するのは、終結決定、廃止決定のあとになります。

ブラックリストに載る

破産すると、信用を著しく損ねる契約不履行があったとして、信用情報機関に事故情報が登録される(ブラックリストに載る)ことになります。

破産から数年間(5年~10年)は、クレジット契約の申し込みを拒否されたり、銀行などからローンを組むことができなくなります。

免責されない可能性

免責不許可事由に該当するときは、免責決定を受けることができません。

破産原因によっては免責されないということです。

例えば、収入から見て高額すぎる買い物や、パチンコ、競輪、競馬などのギャンブルを行ったことによって、財産を著しく減らしてしまったり、多額の借金を作ってしまった場合です。

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財産の処分

管財事件になると、「自由財産」以外の破産者が保有している一切の財産は破産財団に組み込まれます。

破産財団に属する財産は破産管財人によってお金に換えられ、債権者への配当原資とされたり、管財事件の必要経費に充てられます。

基本的に、不動産や、換価の対象とされた車は手放さなければならないことになります。

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